爺爺の手習い

滋賀咲くブロガーの吉祥さん（週末の散歩道）のガイドで小野一族の神社を訪ねてから小野篁に気をひかれ、夜な夜な篁が通ったという冥界へ通じる井戸のある京都の六道珍皇寺を訪ねました。


Googleの地図を見て行ったのですが早速迷いました。
地図では八坂通りが近いように思えたのですが開かずの北門で入場できません。
入り口（山門）は一本南の松原通にありました。
六道珍皇寺は建仁寺の南東、歩いて5分の位置にある建仁寺の塔頭です。



山門の写真は沢山ありますが、これは開かずの北門の写真です。
この門の左横あたりに、冥土への入り口の井戸があります。


このあたり一帯は鳥辺野と言う古くからの葬送の地でした。
亡くなった人を鳥辺野に埋葬する前に最後のお別れをしたのが珍皇寺だったようです。
この世とあの世の境ということで小野篁が閻魔大王の補佐をしていたと言う伝説と結び付けられたのでしょう。
しかし珍皇寺といつごろ結び付けられたのかは、わからないようです。


平日のためか、時期が過ぎたからか人はまばらで閑散としている、少しイメージが違う。
拝観しようと本堂を訪ねるが冥界へ行っているのか誰もいない。
近くの人に聞くと拝観は事前予約が必要らしい。




篁が閻魔大王のもとへ行くときに通ったと言う井戸（真中右）。
本堂向かって右横の8センチ四方の格子からのぞける。


珍皇寺の公式サイトに「近年旧境内地より冥土から帰るのに使った「黄泉がえりの井戸」が発見された。」とありましたが、いつの間にか往復珍皇寺？
この世への還り口は上嵯峨六道町にあった福生寺では？





閻魔堂にある小野篁像です。
井戸と同じように格子から覗きました。
白く写っているのは格子に貼ってあるアクリルに西日が反射したからです。（念のため）




今年3月～5月の東京国立博物館特別展「栄西と建仁寺」の事前調査で制作の経緯を書いた木の札が見つかり、元禄2年（1689）、当時の六道珍皇寺住職（建仁寺首座）石梯龍艮が仏師院達（江戸時代屈指の巧匠）に注文して造らせたものであることがわかったそうです。
又、小野篁は禅宗とも栄西とも関係なく、この像は六道珍皇寺に参拝者を集める目的もあったのではないかと思うと現実的なことが１０８９ブログに書いて有りました。


この後、近くの建仁寺と六波羅蜜寺を訪ね、花見小路の誘惑にも負けずに今年最後（最初で）のビアガーデンでの隠居塾総会へ向かった。